遺品整理の費用はどれくらい？──料金相場と内訳、費用を抑えるポイント

「遺品整理をお願いしたいけれど、費用がどれくらいかかるのか不安…」
そう感じて、業者選びに踏み出せない方は少なくありません。
遺品整理の料金は、部屋の広さ・物量・作業人数・立地条件など、さまざまな要素で変わります。
事前に相場や内訳を知っておくことで、ムダな出費をおさえ、納得のいく依頼がしやすくなります。
この記事では、
遺品整理の費用相場・料金の内訳・見積もり時の注意点・費用を抑えるコツまで、まとめて解説します。

遺品整理の費用相場はどれくらい？

遺品整理の費用は、一般的には「間取り」と「物量」でおおよその目安が決まります。
あくまで一例ですが、次のようなイメージです。

• ワンルーム・1K：数万円台〜
• 1DK・1LDK：数万〜十数万円前後
• 2LDK〜3LDK：十数万〜数十万円前後
• 一戸建てまるごと：状況によって大きく変動

同じ間取りでも、物量が多い・ゴミが多い・階段のみの建物などの条件が重なると、費用は上がりやすくなります。

費用は何で決まる？主な５つの要素

遺品整理の料金は、次のような要素の組み合わせで決まります。

① 部屋の広さと物量化の進行

部屋数が増えるほど、作業に必要な時間と人手が増えるため、費用も高くなります。
また、同じ1Kでも床が見えないほど物がある場合と、比較的すっきりした部屋では、料金が大きく変わります。

② 作業人数・作業日数

短期間で終わらせるために多くのスタッフを入れる場合、その分人件費がかかります。
逆に、時間に余裕があれば、作業人数を抑えることで費用を下げられる場合もあります。

③ 建物の条件（階段・エレベーター・駐車スペース）

• エレベーターなしの高層階
• トラックが近くまで寄りにくい立地

など、搬出に手間がかかるほど、作業負担が増えます。
その結果、作業時間や人数が増え、料金にも反映されることが多いです。

④ 処分費・リサイクル費用

不用品の量が多いほど、処分費用やリサイクル料金がかかります。
自治体回収ではなく、産業廃棄物として業者が処理する分が料金に含まれます。

⑤ 特殊な清掃・オプション作業の有無

• 消臭・除菌
• ハウスクリーニング
• 仏壇・人形・神棚などの供養

といったオプションを加えると、その分の費用が上乗せされます。

料金の内訳もチェックしておこう

見積書を見るときは、「何にいくらかかっているのか」を必ず確認しましょう。

基本料金

人件費やトラック代など、作業に最低限必要な費用が含まれます。

処分費

不用品を処分場に持ち込む費用や、処理のための料金です。
物量が多いほど、この項目が大きくなります。

オプション費用

供養・清掃・買取査定・形見分けの配送など、追加サービスを利用する場合の料金です。

内訳が曖昧な見積もりは、後からトラブルの原因になることもあるため注意が必要です。

遺品整理の費用が高くなりやすいケース

次のような条件が重なると、料金は高くなりやすくなります。

• 物量が非常に多い（ゴミ屋敷状態に近い）
• エレベーターなしの高層階
• トラックが家の近くまで入れない
• 特殊清掃が必要な状態
• 仕分けからすべて業者に任せたい場合

当てはまる点が多いと感じたら、見積もりの際に正直に伝え、追加費用の有無を事前に確認しておくと安心です。

見積もりで失敗しないためのポイント

必ず「現地見積もり」をしてもらう

電話やメールだけの概算見積もりでは、実際の費用と差が出やすくなります。
現地を見たうえで書面の見積もりを出してくれる業者を選びましょう。

複数社から相見積もりを取る

1社だけだと高いのか安いのか判断がつきません。
2〜3社を比べることで、相場感と業者ごとの対応の違いが見えてきます。

「追加料金」の条件を確認する

作業当日に
「想定より多かったので追加で〇万円かかります」
と言われないよう、追加料金が発生する条件を事前に確認しておくことが大切です。

遺品整理の費用を抑えるためにできること

すべてを業者任せにしなくても、費用を抑える工夫ができます。

自分たちでできる範囲を決めておく

• 事前にある程度の仕分けをしておく
• 明らかに不要な物は、自分たちで処分しておく

といった準備をすることで、作業時間と処分量を減らすことができます。

買取をうまく活用する

家具・家電・ブランド品・貴金属・楽器など、買取できる物が多いほど実質の負担額は下がります。
遺品整理と買取をまとめて対応してくれる業者に相談するのも一つの方法です。

急がずスケジュールに余裕を持つ

「至急で」「この日までに絶対に終わらせたい」といった条件は、
どうしても人員を増やす必要があり、費用が高くなりがちです。
可能であれば、スケジュールに余裕を持って依頼することが理想です。