遺品整理で実際に起こりやすいトラブルと回避策──2025年版・依頼前に必ず知っておきたいポイント

遺品整理は、故人の思い出と向き合いながら進める大切な作業ですが、「思わぬトラブル」が起こることも少なくありません。
特に近年は高齢化・空き家問題・遠方からの依頼増加などの影響で、作業の外注が増え、業者とのトラブルも目立っています。
この記事では、実際に多く寄せられる遺品整理トラブルと、その回避策をわかりやすくまとめました。
依頼前に知っておくことで、大きな失敗を未然に防ぐことができます。

よくある遺品整理トラブルと原因

① 作業後に追加料金を請求される

もっとも多いのが、「見積もりと請求額が大きく違う」というケース。

ありがちな原因

• 見積もりが “口頭” だけ
• 現場を見ずに見積もり
• 作業内容の範囲が不明確
• 追加費用の説明がなかった

「当日になって急に高額になる」という相談は全国で増えています。

② 貴重品の紛失・誤って処分される

遺品整理では、

• 通帳
• 印鑑
• 貴金属
• 権利書

など、重要なものが見つかることがあります。
しかし、「知らないうちに処分された」「仕分けが雑で見つからなかった」といったトラブルも発生。
確認作業が不十分な業者 によって起こりがちです。

③ 作業中に家屋や家具が傷つけられる

• 壁
• 床
• ドア枠
• 階段
• 柱

などが作業中に傷つくケースもあります。
古い家ほど傷みやすく、「そのまま知らんぷりされた」という被害も報告されています。

④ 不法投棄・違法処分のトラブル

不用品の処分に関して、許可を持たない業者が作業してしまうと、不法投棄につながる可能性があります。
依頼者が知らないうちに、行政指導の対象になることもあります。

⑤ 遠方からの依頼で情報が共有されない

最近増えているのが、「県外から依頼したら、何をされたか全く分からなかった」というトラブル。

原因は、

• 写真報告がない
• 作業前後の説明が雑
• オンライン対応が弱い

など。
遺品整理は感情面の負担も大きく、不透明な作業は大きな不安になります。

トラブルを避けるためのチェックポイント

① 見積もりは “書面” で

見積書の有無が一番大きな差 になります。

• 作業範囲
• 追加料金の条件
• 処分費用
• 搬出の手間
• 人件費

これらが記載されていれば安心度が違います。

② “遺品整理士” 資格の有無を確認する

遺品の扱いは心理的な配慮も必要。
遺品整理士が在籍している業者は、トラブル率が低い と言われています。

③ 写真・動画で報告してくれるか

遠方依頼では特に重要。
「作業前・作業中・作業後」 の3パターンを報告してくれる業者が安全です。

④ 処分の許可・契約書の確認

• 一般廃棄物収集運搬の許可
• 古物商許可
• 委託契約書の有無

これらが揃っていないと、依頼者側がトラブルに巻き込まれるリスク が高まります。

⑤ “買取対応” の有無も大事

遺品整理では価値がある品も出てきます。
買取できる業者は総額が抑えられやすいため、予算面のトラブルを防ぎやすい。

それでも不安な人へ──まずは「状況の整理」から

遺品整理は、心の負担・判断の重さ・家族関係 が重なりやすい作業。

そしてトラブルに遭う人の多くは、“急いで依頼してしまった”という共通点があります。

まずは、あなたの状況が「今どこにあるのか」を整理するだけで、不安が軽くなることもあります。